お知らせ
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作成日:2008/10/22
儲かる視点は?財務管理入門/流動性分析【終了】



安全性分析は企業の財務的な安定性をみるために行う分析です。

●安全性分析

 安全性分析は企業の財務的な安定性をみるために行う分析です。主に下記2つの視点で分析が行われます。

  ┌───────────────────────────┐

  │  (1) 短期的な支払能力をみる"流動性分析"      │

  │  (2) 長期的な資金調達の健全性を見る"健全性分析"  │

  └───────────────────────────┘

(流動性分析)

 流動性分析は、2つの指標を使って行います。

【流動比率】

 この指標は以下の算式で求められます。

  ┌───────────────────────────┐

  │ 流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 ×100%  │

  └───────────────────────────┘

 1年以内に換金化するであろう流動資産と1年以内に支払うであろう流動負債のバランスをみるもので、一般的には150%以上が望ましいといわれています。つまり、流動負債の1.5倍の流動資産が必要だ、ということです。この指標の大小で1年以内の支払能力を分析します。

 

【当座比率】

 この指標は以下の算式で求められます。

  ┌───────────────────────────┐

  │ 当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債 ×100%  │

  └───────────────────────────┘

 当座資産とは流動資産のうち、現預金、受取手形、売掛金を指します。一時保有目的の有価証券などを含む場合もありますが、この3つに限定しておいた方が分析の観点からいえば無難でしょう。これら3つの科目は流動資産の中でも換金性が高く、かつ早い時期に換金されます。そこで、この当座資産と流動負債とのバランスを見ることで、流動負債よりもより短期の支払能力を見るわけです。3ヶ月〜6ヶ月の支払能力を分析しています。

 当座比率は100%以上が望ましいといわれています。つまり、流動負債額以上の当座資産額が望ましいわけです。

【流動比率と当座比率の違い】

 さて流動比率・当座比率、ともに支払能力をみる指標ですが、違いはどこにあるのでしょうか?流動資産に含まれ、当座資産に含まれていない資産にヒントがあります。

  ┌──────────────────────────────┐

  │ (1) 在庫は当座資産に含まれない。             │

  │ (2) 仮払金や短期貸付金など、営業に直接関係ない資産は当座資│

  │   産に含まれない。                   │

  └──────────────────────────────┘

 在庫は極めて重要な資産ですが、売上が確定していない資産です。現預金や売上債権に比べ、換金性の観点からいえば数段見劣りするわけです。

 仮払金や短期貸付金、立替金など、営業に直接関係ない資産はどうでしょう。

株主や金融機関から預った資金を営業活動に投資せず、まったく別の場所で運用していることは問題です。金額が小さければさほど大きな問題とはならないでしょうが、総資本に占める割合が大きくなってくると問題です。運用しているとはいえ、こうした運用方法はリターンが少ないか、へたすると返ってこない可能性の方が高いからです。

 例えばこんなことが起こりえます。流動比率は200%で申し分ない。しかし、当座比率が90%と基準の100%を下回っている。流動比率で支払能力を確認したとしても油断は禁物です。当座比率も確認し、流動比率との間でその傾向に違いがみられたら、詳細な科目分析を行う必要があるでしょう。

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