ある企業には、大きな倉庫があります。この倉庫は、誰でも自由に出入りができます。営業マンは、顧客から請けた急な注文に自ら箱詰めをして、急いで納品に出かけます。休日でも営業マンは顧客から頼まれると商品を持ち出し、納品をしています。
この企業は、帳簿棚卸しがされていません。倉庫内の商品がいくらあるかを知るには毎月の実地棚卸し結果を待つしかありません。
この事例で起こりうる不正はなんでしょう?
倉庫内に自由に人が出入りでき、自由に商品が持ち出せるとしたら・・・。
ましてその商品が減っていても分からない仕組みであれば・・・。商品を勝手に持ち出して自家用で使ってしまう。これならばまだ良い方で、自社の商品を持ち出し、横流しすることだって出来てしまいます。
ここでの問題点は2つです。
まず、倉庫内に誰でも自由に出入りが出来ること、2つめに帳簿による在庫管理が行われていないこと、です。
これらの問題点に対する対策とすれば、1つめは倉庫内への出入りを物流関係者以外は制限する、出入帳(入った・出たの記入)を記入する、などの方法が考えられるでしょう。また、2つめは、帳簿棚卸しの実施です。これは口で言うほどたやすくはありませんが、帳簿棚卸しをしているぞ、減ればその原因を調べるぞ、というある種の警告にはなるでしょう。
対策はごく簡単・当たり前のことですが、多くの企業でこの当り前が実行できていないのが現状です。自社の倉庫はどうか?棚卸しの現状はどうか?不正防止のため今一度見直してみて下さい。